北海道せたな町からやってきた放牧豚を初夏においしくいただきます!
この会は、同じ産地のものを、四季を通じて折々に味わい、楽しもう、という趣旨で企画されました。
今年1年お付き合いいただくのは、循環農法の町として有名な、北海道の日本海側の町、せたな町「ファームブレッスドウィンド(祝福された風の農場の意)」の放牧豚です。
コース料理とおすすめのワインでゆっくり召し上がっていただき、肉の味わいをさらに感じて、という趣旨に共感してくださったお客様10名様をお迎えしました。
当日のメニューをご紹介します。
まずはアンティパスト。
最初から豚肉の登場。しかしこれは2週間以上前に到着したものをグアンチャーレに仕込んでおいたもの。これにヴェネトの馬肉を合わせています。グアンチャーレの熟成された風味が、全体を力強くまとめています。ワインは、だから、赤でスタート!
今回のワインは、函館の「町なかワイナリー」農楽蔵さんの3種であることが告げられ、ワイン好きからもどよめきが!このワインたちが、お肉の強さを支え、さらに風味を引き出す感じがしたのは、わたしだけでしょうか?
そして温かい前菜は、シンプルなズッパ。丁寧に出汁をひいているから、クリアな色、香り、そして味わい。舌が一気にリセットされます。
プリモピアットはカチョエペペ。チーズはこちらも北海道で丁寧なミルク作りに定評のあるノースプレインファームのハードチーズ。いつも手に入りにくい1年半の熟成ものが全体をなめらかにまとめていました。ワインは農楽蔵さんの個性が光るノラケンシリーズから樽熟のケルナー。チーズもワインも、北海道で丁寧に育まれたものたちの揃い踏みです。
そしてお待ちかね、セコンド。肩ロースのローストの登場です。
そしてこれに合わせるワインはなんとシャルドネ。
このメインのお皿は、しっかり草を食べた肉の味。直前に届いたお肉は、噛みしめるごとにおいしさが増す幸せを感じました。添えられたトウモロコシのパン、大豆の味噌ペーストもおいしかったのですが、豚くんたちも日頃トウモロコシ、大豆はたくさん食べているからという、しゃれのきいたコントルノでありました。
そして、ドルチェもノースプレインファームのおこっぺ有機牛乳を使ったジェラート。シンプルな甘さに、ライムとオレンジのきいたハーブティーが香りを添えました。
北海道の広い大地を思いながらのディナーは、津野シェフのメニュー構成を振り返ってみることで、ますます想像力がかきたてられる思いがします。
次回は8月25日を予定しています。その時の豚肉はどのような感じなのでしょう?そして次回は、この豚くんたちと作り手さんのこと、そして北海道の自然のお話も、もっともっとさせていただこうと思います。この日の思い出を大事に、またの再会を楽しみに。
(6月30日追記)8月25日、夏の会のご案内はこちらです。
*”CORNOで巡る春夏秋冬“については、コラム記事で詳しくお伝えしています。